羊田六色のブログ

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推敲は時間をかけていっぱいやろう

 第127回文學界新人賞に応募完了してた。昨日の記事を書いた後にWEBでちょちょいと手続きを行った。筆名は羊田六色にしているので、予選突破者欄にもし名前が載ったらおめでとうと思ってほしい。

 これで推敲輪廻から解脱、とはいかなくて、10月15日締切の群像新人文学賞に投稿予定の小説を今度は推敲する。僕の小説に問題がないわけがないので推敲は楽しめるだろう。

 推敲をするためには当然自分で書いた小説を読む。推敲をする時、僕は僕の書いた小説を面白いと思う。しかし、時間を置いて読み返すと、うへえと言いたくなるような意味不明で容量の得ない文章に見えてくる。推敲するのはいつだって最新作だ。きっと僕の中にまだ小説を書いているときに思い浮かべている映像が残っているのだろう。だから、稚拙な文章でも場面を想像できてしまい、面白いと思うのだろう。

 そういうわけで、推敲は時間をかけてやったほうが良い。直すところが少ないからといって推敲を打ち切るのはよくない。

 小説とは別の話になってしまうが、システム開発の指標に信頼度成長曲線というものがある。完成品のテストの進み具合とバグの累積発生数をグラフにつけると現れる曲線のことだ。通常これはS字を描く。描かなければテストに何らかの問題があると判断される。ようはテストの信頼度を推し量るためのものだ。

 信頼度成長曲線を小説の推敲に適応しよう。テストの進み具合は推敲の回数になる。バグは直す部分と解釈しよう。信頼のおける推敲であれば、推敲の回数と累積した直す箇所の数が描く曲線はS字になるはずだ。ところで、S字の曲線にはどんな特徴があるだろうか。ここで言うS字曲線は下記のような特徴を持っている。

  • 推敲の回数が少ないところでは、直す箇所の増え方は緩やか。
  • 推敲の回数が増えるとともに、直す箇所の増え方も大きくなる。
  • 推敲の回数が一定の回数を超えると、直す箇所の増え方は再び緩やかに横ばいになる。

 つまり、推敲の回数が少ないと直す箇所もあまり見えてこない

 しかし、たくさん推敲しているはずなのに直す箇所があまり見つけられないこともある。その場合、推敲の仕方がよくないかもしれない。添削サービスで推敲のポイントを学習すると良くなるかもしれない。

 どちらにせよ、推敲の回数を重ねることで問題をよりよく発見できる、と言い切ってしまえる。残り15日しかないが、良い推敲ライフを過ごせるよう僕も努力するつもりだ。