羊田六色のブログ

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現実で遊戯王

 遊戯王の一番楽しいところはデッキ制作だ。遊戯王の一番しんどいところはデッキ制作だ。

 コロナも収まりつつある。そのおかげでようやく友人に会えることになった。約二年ぶりだ。あまりに嬉しくてデッキを作っていたのだけど、カードをしまってある箱のなかから目的のものを探すのがしんどかった。僕はカードの属性ごとにわけているのだけど、それでも一番多い地属性は3000枚くらいととても多い。ここから更に仕分けすることも考えたが、そうするとしまっている箱がたくさん必要になり、それらを置く場所がないのでまだ実行していない。

 そんな事情をみるとデジタルカードゲームのほうが優秀に思える。カードはパソコン1台に全てしまうことができる。デッキレシピさえ書けば、すぐにそのデッキで遊ぶことができる。もちろん、カードを買うのにお金はかかるがそれは現実のカードゲームも一緒だ。

 しかし、それでも僕は現実の遊戯王をしたい。現実のデュエルがデジタルと異なっている大きな点は、人が物で行うところだ。

 人は情報の塊だ。息遣いや声の高低、指の動き、エトセトラ、エトセトラ。人がいるだけでこれだけの情報がうまれる。当然、そんな人がデュエルをしていれば、デュエルの情報も少しづつ漏れ出てくる。それを全て汲み取れる人はいないだろうが、相手の手札が悪そうだ、とかはなんとなくわかる。そのおかげで駆け引きが複雑化する。それが楽しい。

 カードが物であることも重要だ。そして、同様に人も物であることもまた重要だ。物は情報の塊だ。と書いてそちらのことは省く。物には限界がある。なにもないところから物は生まれないし、確率だってきっかりその値にはならない。だから、カードを増やすことはできないし、デッキをシャッフルしたって完全にランダムにはならない。しかし、その限界にこそデジタルとは決定的に異なるものがある。

 デジタルカードゲームは面白い。そして、現実のカードゲーム、遊戯王もまた面白い。